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正しいシャツの選び方


「厚いボタンはクラシックではない」


上質なシャツのボタンの素材は、南太平洋産の厚さ4ミリ前後の美しい光沢を持つ真珠貝のボタンです。
数年前、厚い貝ボタンがクラシックシャツの証であるとして流行しましたが、クラシックなシャツスタイルが確立した当時、貝ボタンを薄く加工する技術が無かっただけの事です。したがって、ボタンが厚い事とクラシックシャツは、イコールではありません。加えて、厚いボタンは、はめにくいという欠点を持っています。


「クラシックシャツには、胸のポケットがない」

イギリス、フランス、イタリアの高級シャツ専門店では、胸ポケットが付いてないシャツが多くあります。クラシックシャツにはもともとポケットがありませんでした。現在、多くのシャツにポケットが付いた理由は2つあります。
1つは軍服に用いられたシャツの影響で、物をあちこち入れる必要がありました。そのスタイルが実用として戦後のシャツに影響を及ぼしました。
2つ目は、戦前のスーツはスリーピースで、上着を縫いでもベスト姿であり、人前でシャツ姿になる事は下着姿になる事であり、失礼であるとされました。そして戦後、主としてアメリカ人がベストなしのツーピースを愛用し始め、ベストのポケットの代用として機能性を求めポケットを付けたと言われています。


「一つのボタンホールに2つのボタンの不思議」


市販のビジネスシャツを買うとカフスに、あらかじめ2個のボタンが付いています。ボタン2個付きはカジュアルシャツの発想で、ボタン2個になぜボタンホールが1個しかないのか。世界中の服の中でそんな発想のボタンは、シャツの袖口のボタンだけです。いらない方は取りましょう。1個のボタンに1つのボタンホールは当たり前の事です。2006.8

「シャツの衿と袖口は、スーツの後ろ衿と袖口から1.5〜2センチ見せるべき」


スーツの襟元と袖口からシャツが見える事により全体が引き締まります。スーツの袖先からシャツが覗かないと、スーツがオーバーサイズに見え全体のメリハリ感がなくなります。間が抜けて見えます。


「首周りの合ったサイズを選ぶ」


テレビなどで、日本人のシャツの首周りサイズが大きく、衿が左右ずれている人が見られます。外国の方に首周りのサイズが大きすぎる人は、ほとんどいません。良いシャツとは、首周りだけでなく体にも適度にフィットする事が大切です。

「1 素材→2 サイズ→3 スタイル、デザイン性→4 ディテールの順で選ぶ」


この順序で選べば、購入後で悔しい思いをしないで済みます。シャツ選びは、難しくありません。失敗するのは、たいていデザインやディテールでシャツを選んだ時です。例えば、デザインやディテールの類を優先すると、サイズが合わないシャツを選んでしまったり流行遅れのシャツになり、結局着なくなってしまうという勿体無い結果になります。


「予算の範囲内で出来るだけ良いシャツを選び大切に着る


デザイナーズブランドのシャツでなければ、素材の品質と価格は正比例の関係にあります。シャツ屋では、客に生地に何番手という数字を挙げて素材の説明をしますが、講釈に耳を貸す必要はありません。番手は同じ面積の中に、どれ程の糸が用いられているかの目安で、高い数字になるほど人の体をしなやかに巻き込み、それが着心地の良さにつながります。かといって数字が高いほど価格も上がります。シャツ屋が言う、1〜2段下のレベルでも十分です。予算の範囲内で出来るだけ良いシャツを選び大切に長く着る事が、お洒落になる近道です。


「シャツの語源は下着」


シャツはもともとアンダーウェアから始まりました。ラテン語のtunica(下着)が語源です。そして、裾で前後を止めてパンツの代わりにもしていました。
下着が語源である以上、ヨーロッパやアメリカの多くの人達はアンダーウェアなしでシャツを着ます。(現在、パンツは穿いています。)下着としてのコットンは吸湿性が高く、風合いもコットンに勝る自然素材はありません。これを考えれば、現在も世界中でシャツの素材としてコットンが求められるもうなずけます。
映画「バックドラフト」で、ロバート・デ・ニーロが仕事中に事務所でシャツを着替えるシーンがあります。シャツは下着なのだから汗をかいたら着替えるのは日常の事というわけです。


「コットン100パーセントを選ぶ」


合成繊維のポリエルテルシャツが登場したのは、1950年代です。ブルックス・ブラザース社(米)が試み、世界中に広まりました。コットン製のシャツに比べ、価格がずっと安かったからです。
しかし、男の服は料理同様素材に尽きます。衣食住すべからく自然素材が最良とされます。いちばん心地よい物は自然素材で、木の家、新鮮な魚介、コットンの類です。なぜなら、人の体そのものが自然素材だからです。
今でも百貨店のシャツ売り場に行けば、綿100パーセントである事が良いシャツである事の売り文句になっています。機能を売り文句にする百貨店のシャツ売り場はありません。


「ボタンダウン・シャツは公式の場では着用しない」


ブルックス・ブラザース社(米)が衿にボタンを付けた理由は、ポロ競技をする選手達のユニフォームの衿がひらひらするのを固定したかったという明快な理由によります。機能一辺倒のスポーツテイストの強いカジュアルシャツです。
ボタンダウンシャツを正式な場で着るのは、大きな間違いです。TVのニュース番組で、外国の政治家が公式の場でボタンダウンシャツを着ているのを見かける事はありません。
もしBDシャツを着ている政治家がTVに出ているとしたら、BDシャツの文化を創った米国人と思って間違いありません。


「機能と流行は不要」


紳士服のスタイルは、およそ半世紀ほど前に確立しました。以後、機能的側面が様々加えられてきましたが、その多くは「流行」というファッションビジネスのためにあることが多く観られます。
機能的側面はクラシックスタイルには不要です。機能的側面からスタートしたものは、クラシックにはなりません。私達が機能に惹かれるべき物は、家電やパソコンでありスーツやシャツの類ではありません。

参考文献
「男の服装術」落合正勝著
「紳士と呼ばれる服装術」落合正勝著 


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